《下に行くほど新しいです。》


背中あわせの恋

スキとキライの間

恋より先に進めない(距離)

白くなった爪先に滲む朱色。

未熟な恋心

それは余りにも優しくて、かなしい唄。

エゴイズム

消えて逝く淡光

詠えない小夜啼き鳥

実らない恋と重すぎる愛情

朽ち果てた體と錆びた剣

触れた指先

伸ばした腕は空を切り、

理由の知れない泪が零れた。

零距離

何れは総てが無へと。

君の手で終止符を。

宣戦布告

悲しみの在処

繋いだ手と手

銃口を向けたのは

歌声なのか泣き声なのか

狂おしいまでの悲憤

何が間違いだったのか

答えの無い問題

嘘に痺れた脣

欺瞞に満ちた辞

終焉に囁く黒き者

誘うその右手に、

世界が音を立てて壊れた。

歪んだ、まるで水の中にある鏡を視ているかの如く。
(それはもうひとつの世界。)

君の瞳に映る僕。
僕の瞳に映る君。

優しさに触れたくて、

見て見ぬ振りを許されるのは、ガラにもない善行。
(見られてたら恥ずかしいじゃないか。)

真っ黒な背中の中で、君だけが確かなホンモノ。

涙は、どうして枯れないの?

人間という生き物は、凡ての生物の内で最も愚かで、矛盾だらけだ。
(だけど時折、とても高潔だ。)

生まれ変わっても、人間に生まれたい。

決して日の光を浴びる事の無い恋慕のラメット。

ああ、いっそこの罪すらもなかった事になるのなら、生を受ける前へと。

滑らかな動作で文字を打ち込んでいく君の指。
(その真剣な横顔に、姿勢の良い座り姿に、いつも。見とれてる。)

細い肩を抱き寄せて、耳許に囁く秘密(ヒメゴト)。

なんて弱虫な僕。
なんて勇敢な君。

滴る紅は、君のイロ。

泪に色は有りません。

善と悪、光と影は背中合わせ。
(其の境界は、実は危うい。)

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