ボカロどりーむ

□君といれば
1ページ/5ページ


「はぁ…」

「どうしたんですか?ため息ばかりついて」

「んー…ちょっとね、ただの考え事」


そう言いながらまたため息ひとつ

さっきからずっとこの状態だ

もう何回目だろうか


あきらかに何か抱え込んでいる

何かあれば言ってくれればいいのに

マスターが困っているなら力になりたいと思う


それにやるせないマスターを見ているとこっちまで落ち込んでくる

カイトは元気付けようと、とりあえずがんばってみる



「マスター!アイス食べますか?」

「…いい。いらない」


1度こっちを見るがすぐに視線をそらされる

アイスを食べればみんな幸せになれると思うのに


「…あの、プリンなら冷蔵庫ですよ」

「プリンもいい」

「ろ、ロードローラーでも乗りますか?楽しいかもしれませんよ」

「そんな気分じゃないんだ…ごめん。お風呂いってくる」


バタン、という音と共に部屋を出て行った



ただの悩み事、それだけだ

カイトがすっごい気にかけてくれているのはわかるけど、少し1人でいたいときだってある

ごめんねカイト、と心のうちで手のひらを合わせた






次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ