素敵な頂き物♪
□【戦国】大好きだからです。
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「旦那・・・俺様足りないんだ」
「さ、佐助・・・だが某もう・・・」
「お願い、もっとちょうだい」
もう全て出しきり限界を越してしまっては、佐助を満たしてやることは出来ないのだ。
それは、己にとって一大事であり、どうしようもなく大事な事柄なのだから。
【大好きだからです】
「某は佐助を満足させてやりたいのです!」
「そんなのテメーのdreamの話だろ」
突然奥州に訪ねてきたと思えば、夢の話をし出した幸村。
最後に大声でそう叫んだ顔は真剣そのものだった。
己が見た夢の話だと言うのにご苦労なことだ。
夢と現実の区別がついていないのだろうか。
好きな者を満足させてやりたいのはわかるが、夢なんて妄想のひとつに過ぎない。
そもそも幸村自身が足りないのでは、と政宗は盛大な溜息を吐いた。
「そもそもなんで俺に相談すんだよ・・・」
己の隣で正座している幸村を見やれば、未だ真剣な顔をし政宗を見つめている。
「そ、それは・・・破廉恥な相談は政宗殿以外恥ずかしくて出来ませぬっ」
「俺にも恥ずかしがってくれ」
恐らく問題を解決しない限り甲斐には帰らないであろう幸村に、面倒臭くなった政宗は仕方無く話を進めた。
「この際dreamだろうがrealだろうがどっちでもいい。それなら奴が言ったように満足できるくらい回数増やせばいいだろ」
そう言ってやれば一瞬にして顔を朱に染める幸村。
それに再び溜息を吐きつつ、政宗は続ける。
「それが無理なら一回一回をdeepにすればいい」
そう言ってやれば、ぱっと幸村の顔が輝く。
何かいい案でも見付けたのかと首を傾げてみれば、がばりと勢い良く立ち上がった。
「そうか・・・その手があったのでござるな!ありがとうございます政宗殿!」
「あ、あぁ」
「ではっ某は準備があるのでこれにて!」
思い付けば即行動の幸村は、颯爽と奥州を去って行った。
何をするかを聞けずに走り去られたが、あまり聞きたくもないので気にしないことにする。
残された政宗はこれから大変であろう佐助に合掌してやった。
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