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□Fight club 4
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前回の勢揃いから3日。
今日も今日とてクラサメ・スサヤは苛立っていた。
「そいじゃ、クールダウン始め」
ビャクヤの掛け声と共に皆一斉に身体をほぐしにかかる。
「クラ子ー、その眉間のしわもほぐせよ」
きししと笑いながらももを引き上げるビャクヤ。
「...地顔です」
歳は大して変わらないというのに、この人達にかかれば自分はまだまだ子供。
そして何より。
「まだ根に持ってるの?」
「気にしィだよなークラ子って」
「女々しい奴だ」
さくさくと言葉の矢が刺さる。
放っておいてください。
思わず出掛かったその反論すら子供っぽい気がして、クラサメはぐっと飲み込んだ。
候補生の中では天才と持てはやされていたクラサメ。
天才ではなく努力の積み重ねではあるが、その偶像を崩さずに今日まで至る。
だがしかし。
四天王に引き抜かれ、この人達と接する内に自分は全くの凡人なのではと思い知らされる事になった。
身体能力はまだ発展途上。
そこは否めない。
そこではなく自分を凡人だと思ってしまう経緯は。
この人達の、ぶっ飛んだ思考回路。