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□約 零距離
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クラサメの希望を叶えてあげるためには戻った方がいいのだけれど、それをわかっていながらしかし〇〇は戻らなかった。
だってきっとクラサメは寝ていない。
少しだけでも睡眠を取った方がいい。
朝食よりも睡眠を重視しているのは知っている。
〇〇と朝食を一緒に摂るより寝ていた方が自然体だ。
そして睡眠が必要なクラサメに〇〇は必要ない。
時間になったら自然に起きれるし。
トンベリもいるし。いざとなったら起こすでしょう。
シャワーを浴びて、クリーニング済みの下着を付けていつもの服に袖を通す。
いつもの慌ただしい朝とは違い、時間に余裕がある。
クリスタリウムに寄って、続きが返って来てないか見てこよう。
それから優雅に朝食食べて教室に行っても、今日は余裕だ。
早起きは3ギルの得っていうケド、本当だなぁ。
空気の入れ換えのために開けていた窓を閉める。
見上げた空は、清々しさでいっぱいの〇〇の心模様とは反対の曇天。