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□Fight club 4
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「そうですね...。鳴かぬなら 鳴かせてみせよう ヒナチョコボ、でしょうか」
 
 
 そういう試験が出たなら、なんとか鳴かせる手を模索するだろう。
 
 
「ふふっ。ぽいね」
 
「蒼龍タイプだな」
 
 
 やっぱりといったニュアンスのカオンとビャクヤに、つまらなさそうなユヒカ。
 
 
 なんでそんな反応だ?
 
 
 どれかを選べと言われたら自分はそれだ。
 
 そういう三人だって。
 
 
「カオンさんは朱雀タイプですよね。...二人は白虎とか?」
 
 
 カオンは朱雀か、でなければ蒼龍。
 
 
 二人は恐らく白虎で間違いないだろう。
 
 
 そう思って決め付けてかかったが、返ってきたのは否定だった。
 
 
「僕ら三人共、記述なくて」
 
 
 記述がない?では何を読んでいたのか。
 
 
「因みに...お伺いしてもいいですか」
 
 
「鳴かずとも 僕には聞こえる その声が」
 
 顎に人差し指を当て、小首を傾げながら言うのはカオン。
 
「鳴かぬなら 代わりにオンナを 鳴かせましょう」
 
 八重歯まで剥き出しにして、肉食な笑みを浮かべているのはビャクヤ。
 
「鳴かぬなら 今すぐ食べよう ヒナチョコボ」
 
 いつもの如く、頬杖をつきながら言い放ったのがユヒカ。
 
 
 クラサメは眩暈を覚えて壁に手をついた。
 
 
 ...これを捌けというのか俺に。
 
 
 突っ込めばいいのか?
 
 加わればいいのか?
 
 
 何かを試されているのだろうか。
 
 
 捌ききる自信なんて全くないぞ。
 
 
 
 
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