雲。
□ひばつな
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ひばつな 「夏休み」
「わあぁ〜…広い!!そして綺麗!!」
「そんなことないよ?」
「俺だったら絶対こんなに綺麗にできませんよ!!」
-夏休み。雲雀さんがデートはどこに行きたいのか終了式の日に聞いてきた。俺はもちろん、
「雲雀さんの家に行きたいですっ!!そして雲雀さんの作った料理を食べてみたいです!!」
と提案した。
「でも…散らかってるし、楽しくないと思うよ?それでもいいの?」
「はい!!雲雀さんと居れるならどこでも楽しいし、嬉しいので大丈夫です!」-
―――と言う事で俺は雲雀さんの家にやって来た。
雲雀さん、嘘ついたな。散らかってるって言ったのに凄く綺麗すぎる。
部屋は白と黒で統一され、リビングの隣には和室がある。『和風』が好きな雲雀さんらしい部屋だ。
「綱吉、今日はゆっくりしていきなよ。何なら…泊まってく?」
「そんな!!一緒に寝たりしたら…俺…」
「?」
「俺、雲雀さんをベットから落としちゃいますー!!」
「…は?」
予想外の答えに素っ頓狂な声を出す雲雀。そこに綱吉が話を続けた。
「俺、寝相が悪いんで…。100%の確率で雲雀さんを落としちゃうと思うんです!」
「…そう。でも僕は別にいいよ?そういえば…夜ごはんどうする?」
そして綱吉が考えている時に雲雀はというと、
「(綱吉って…鈍感…。)」
「うーん…。」
「決まった?」
「雲雀さんの好きな食べ物って何ですか?」
「僕?ハンバーグだよ。」
何で聞いてくるんだろう?と首を傾げながら答えると、綱吉は
「じゃあ、ハンバーグが食べたいですっ!!」
「…綱吉も手伝ってくれる?」
「もちろんです!!」
綱吉は今日も笑顔で答える。
「決まったから…これから何をする?暇でしょ?」
「そうですね…早くご飯作って、早く食べて、コレ…やりたいです。」
そう言ってカバンから出したのは手持ち花火のセットだった。
「花火?じゃあベランダでやろうか。」
「はいっ!」
「ハンバーグ…作ろうか。材料は挽肉と玉ねぎと…。」
こうして綱吉と雲雀のハンバーグ作りが始まった。挽肉と玉ねぎをこねて焼いていく。
「わあぁ〜雲雀さん上手ですね!!」
「ありがとう。」
こねる担当は綱吉、焼く担当は雲雀になった。そして綱吉は器用にハンバーグをひっくり返す雲雀に見とれていた。
「出来たよ。ほら、食べよう?冷めちゃうよ?」
「そうですね!!いい匂いだなぁ…vv」
綱吉は笑顔で椅子に座った。
「いただきます!!」
綱吉は大きな声で叫んでからハンバーグを食べ始めた。雲雀も美味しそうに食べる綱吉を見て、微笑んでから、
「いただきます。」
と言って食べ始めた。
「やっぱり予想した通り、雲雀さんの作った料理は美味しいなぁぁ…vv」
「何言ってるの?綱吉も手伝ったでしょ。」
「ふぉうれふね〜(そうですね)」
綱吉は口の中にハンバーグを頬張りながら話す。雲雀はにこっと笑って、
「綱吉、口にハンバーグ付いてるよ?」
「え…?」
ちゅっ
「んな―――――――!!??/////」
「別にキスして取ったっていいでしょ。恋人同士なんだから。」
「…。/////」
「じゃあ、花火、やろっか。」
楽しい(?)食事も終わり、花火をすることにした綱吉と雲雀であった―――。
−終ー
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