clap ss

□9.ロビナミ
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「・・・やだ、って」

「くすくす」

「もう・・・なんなのよ」

「ふふ」

「さっきから・・・どうしたのよ」

「さあ、なんのことかしら?」

「うあ、最悪。分かってるくせに」

「このコト?」

「ひ・・・あんたねぇ」


さっきから、机の下で鍔迫り合いしている。
内モモにハナの手が這ってくるのを、懸命に取り除こうとしている私。

ここは外。それも甲板で。
周りには、普通に人がいて。
ありえない。ほんとに。
どうかしてる。
いたずらにしてはひどすぎる。
私の反応を見て楽しんでるロビン。
ほんと、趣味悪すぎ。

・・・そんなロビンを好きな私もけっこう重症なんだけど。


「ほら、よそ事考えてる。隙だらけよ」

「ちょっ!ま・・・ってそれ反則」

「あら、顔が真っ赤よ。どうしたの?」

「あんた・・・。ほんとにイイ性格してるわ」

「褒めてくれて、ありがとう」

「褒めてないって!」


内モモの弱いことを知ってて、責めてくる、この性格の悪さ。
どうにかしてほしい。
口も悪ければ、人も悪い。

・・・ああ、どうしてロビンが好きなんだろう。
私ってMだったけ?
もう、SでもMでも、どっちでもいいや。

抵抗するのも疲れてきたな。
・・・気持ちいいし。いや、それが問題なんだけど。


「抵抗は終わり?」

「・・・いいよ。もう。ロビンの好きにして」

「ナミちゃん?いいの?そんなこと言って?」


それともここでしたいのかしら・・・淫乱な子ね。みんなに見せたいの?
なんて低音の魅力的な声で、耳元に囁かれた。
・・・この悪魔の子。


「いいわよ。やれば?でも・・・」


私の乱れるところを、みんなに見せて、いいの?
そう耳元に囁き返す。甘い吐息つきで。

独占欲の意外に強いロビンだからこそ、効き目のある言葉。
案の定。


「・・・残念だけど、あきらめるわ」


ロビンは、目を伏せて、頬杖をついて、ふくれてみせた。
机の下のハナの手も消える。

勝った・・・

良かった。
なんとか危機はまぬがれた・・・けど。
でも、なんか、やっぱり。

ていうか、そのふくれっつらの顔が可愛いので。
可愛い。可愛すぎる。その顔。

もっと見たいな。
でも笑顔も見たいな。
それより・・・


うん、ロックオン。




「部屋へ行こう?」


誘ってしまう私は、SとM、結局どっちなんだろう。
よくわからない。



・・・あとがき。
どうも当サイトは、ロビナミ好きな人が多いみたいです。
だからといってはなんですが、ロビナミ。でもなんか最後はナミロビっぽいなあ(笑)

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