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□8.ナミロビ+チョッパー
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プールに水しぶきが上がって、光が乱反射する。
まぶしい。
思わず、目を細めた。

二人とも能力者だから、海には入れない。
だからこの二人は、甲板にちっちゃいプールを出して水をためて水浴びしていた。
私は、そんなので遊ぶ気にはなれなかったので、パラソルの影にいた。


「チョッパーかわいい」

「なんだよー。あついからやめろよー」


水に濡れたチョッパーにツボったのか、ロビンはチョッパーをギュっと抱き締めた。
まんざらでもないくせに。あのトナカイ。
このくそあついのに、よくロビンもチョッパーを抱き締めるものだ。
夏に、もふもふは暑苦しい。


ロビンはこういうの、好きよね。

こういう子供っぽい遊び。
身体は大人のくせにね。
心はどこか子供っぽいところが残ってる。
大人になりきれない大人、か。
まあ、そういうわたしもだけど。

子供っぽい嫉妬をしてみたりするとことか、ね。
自分の恋人が、自分以外のだれかを見てるだけで、心がチクってするところ。


「ほら、おやつ。今日はカキ氷だってー」


だから呼んじゃう。
いや、ほんとうにおやつの時間なんだけど。
でもなんだか邪魔するみたいで罪悪感。
二人ともこっちにやってきた。


「うわあ、カキ氷だ!」

「チョッパー、カキ氷好きよね。ほらこっちの大きい方あげる」

「おーおー、甘やかしちゃって」


さっきの続きで、まだいちゃいちゃしてる。
いいかげんにしろっちゅーの。
何か察したのか、ロビンがこちらに向きなおった。


「はい。ナミちゃんは、これ。・・・ほら、あーん」

「え?ロビン?」


あーん、ってあんた。
そんな恥ずかしげもなく。
食べるけど。


「あーん」


ん、つめた。
なんだか甘さ5割増しという感じ。

こういうの、ちょっと、うれしいかも。
こんなので機嫌が治る私も、けっこう安いな。

一部始終を見ていたチョッパーが、言った。


「あ、らぶらぶだ」

「へ?」「え?」


二人同時に間抜けな声を出してしまう。


「そういうの、らぶらぶってんだろ?ウソップが言ってた」


ウソップ・・・よけいなことを。

チョッパーに言われた一言で、なんだか余計暑さが増した気がした。






・・・あとがき。
拍手でリクされた「ナミロビ+チョッパーでほのぼの」・・・どこがほのぼのなんだ?という突っ込みなしで(笑)

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