clap ss

□7. ナミ←ロビン
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本当にずるい子・・・



手に入れたかったのは、その魂。
手に入ったのは、体。


それは手を伸ばせば、すぐ届く距離にある。
求めれば、すぐ応え、熱く燃え上がる。
でも私を、その瞳に映さない。
きつく目を閉じ、ゆさぶられるがままに。



私を受け入れて、悦ぶくせに・・・



助けを求めるように、私の名前を呼ぶ。
何度も、何度も。



・・・報いかしらね



欠けてしまった。
壊してしまった。
それをしたのは私。


今日も空虚な体を抱く。
これからも、ずっと。






・・・




こわい。
自分の体が。
快感に慣らされていくことが。
確かに自分のものであった体が、その手によってつくりかえられていくような錯覚に陥るようで。


以前だったら、感じなかった部分が感じるようになっている。
たとえば、つま先。たとえば、手のひら。
そんな性感帯にも数えられないところ。


触れられるだけで、昂ぶる。
たぶん、そう、気持ちまで。
でもそれは認められないから。
感じて、喘いで、ごまかして。
きっと認めてしまったら、おしまい。


・・・だってひどいことをされた。


私の羽をもいでおいて。
手中に治めて、微笑っている。
そういうことを顔色変えず、平気でやってのける。
本当にひどい女。
その悪魔のような女に、体ならず心まで弄ばれるのは許せない。



好きなだけ、抱けばいいわ。でも。



今日も、わたしは、瞳を見ない。






・・・




ふと、手を取られた。
なにをするんだろう。
手のひらに温かい感触。
頬ずりされた。
手のひらに舌が這う。
その生暖かい感触に、ぞくり、とした。



「好きよ・・・」



反射的に、振り払う。



「な・・・なにすんのよ!」



ああ、たぶん顔が赤い。
私の反応を意外そうに見つめてくる瞳。
衝動でしたこととはいえ、自分の失策を呪った。
いつもだったら無反応でいられたのに。今日に限って。
その唇で突然、好きだ、なんて言うから。
体温上昇が止まらない。
顔だけじゃなく、後ずさる身体もきっと赤い。

バレた・・・

相手の口の端が、上に釣り上がるのを絶望に近い気持ちで見つめた。



「そうなの・・・へぇ」



悪魔が嗤っている。
そういう風に見えた。



「今日こそは、目を開けていてもらいましょうか・・・」



ハナの手に捕らえられ、引き寄せられ、喉元に唇を押しあてられた。





・・・あとがき。
1時間で書いたから、短くって未熟。
前半がひどかったので、後半を後で追加。

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