clap ss

□5.ナミ+ロビン
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また告白された。

ああ、もう。
いやになる。
この船は女が二人しかいないから、しょうがないとしても。
まあ、もてるのはウレシイ。
自分が可愛いって言われてる感じで。
でも好きとか嫌いとか、別にどうでもいいんだけどなー。
面倒くさいことキライ。
フリーが一番、気楽。

そう、ロビンに愚痴ったら

「そう。じゃあ私と付き合うのはどうかしら」

って言われた。
・・・意味わかんない。
この人、頭おかしいんじゃない?
今まで何聞いてたの?

わからないまま、手を引かれた。
ベッドに押し倒されて、喉元に吸いつかれた。
強く強く吸われて、ちょっと痛い。

なになに?
あんた、そーゆー趣味な人なワケ?

「はい。これでおしまい」

ぱっと、手を放された。
起き上がって、喉元に手を伸ばす。
見えないけど、きっと痕が残ってる。
それくらい強く吸いつかれた。

「これで、あなたは明日から自由よ。」

ロビンから出された提案。
付き合っているフリ計画。
ばかげていて、でもとても妙案な。
さっき頭オカシイとか思ってごめんなさい。
その計画に乗ることにした。

「じゃあ、私も」

手を伸ばして、引き寄せて、押し倒す。
やはり喉元。
吸いつくなら、ココでしょ。
強く強く吸う。
赤い赤い痣。
花のようなあとが残ったことにちょっと興奮した。

明日が楽しみ。
朝、ダイニングでみんなの顔がどんな風にひきつるか。
想像したら、わくわくした。

私とロビンの喉元のおそろいの赤い痣。
本当の恋人の証のようで。
でも違う。
共犯者の証。

「また消えそうになったら、つけてあげる」

そんな事を言ってくるロビン。
にこにこ笑顔。
私も負けずに、悪い冗談を返す。

「どうせなら既成事実、作ってみる?」

でも私、そーゆー趣味の人じゃないから。
本気にしないで。
ね。





・・・あとがき。

甘いの書いてた時に、反動で、愛のない二人が書きたくなって書いた文。
苦しい時の拍手文。

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