宴の間

□空色
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夕暮れの中
「今日の天気は何だった?」と訊ねる声

1人の子が「晴れだった」と答える

僕の横に座る君は空を見上げて「今日の天気は夕方、紫」と呟く
僕は夕方は紅だと決めつけて空を見上げる

そこに広がっていたのは…


とても綺麗な紫色の夕暮れだった。



僕は夕方は紅だと決めつけてそこに広がる本当の色を知ろうともしていなかった。

次の日、僕は君に問いかける

「今日の天気は何だった?」と

すると君は「曇り、水色」と答え「綺麗だ」と言った


僕も思わず空を見上げる


そこには白い雲に覆われた中に微かに見える綺麗な水色があった



僕が「綺麗だね」と呟くと、君は「うん!綺麗だね」と嬉しそうにしていた。


僕らは下を見過ぎるあまり空の色を気に留める事もせず、色だけを決めつけて…

そこに広がる本当の色など知ろうともしていなかった…


けれど…
君は、僕らが見逃してしまう色を教えてくれる


今、君の瞳に映る色は…


何色だろうか。

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