椿の華

□第九訓
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畜生。

なんでだよ、後ろに敵がいるって言うのに動けない。




ものすごい爆音がする。
テロか?

今頃じゃ真選組の出番だな、


周りはみな、逃げて行く。
なのに、あたしと銀さん、高杉はそこに立ち止まったままだ。


「覚えてるか銀時?

俺が昔鬼兵隊を率いていたのをよォ

そこに三郎って男がいてな

剣はからっきしだったが、機械には滅法強い男だった

俺は戦しにきたんじゃねェ
親子喧嘩しにきたんだって


いっつも親子の話をばかりしてるおかしな奴だったよ」



あたしの勘が当たっていれば…それってもしかして、




















第九訓
親子ってのは嫌なとこばかり似るもんだ




















「っ!」


横腹辺りに痛みを感じた。


段々と意識が遠退いてゆく。

クッ…これだけで……



「っ…」


朦朧とするなか、犯人であろう高杉を見ると、ただソイツは口元を上げてニヤリと笑うだけ。


腹立つな、コイツ…。




限界に近く、あたしの足元はフラつき始めた。


「椿!!」

「ぎんさっ…」


あたしは後ろへと倒れ込み、意識が切れた。







「話を聞けよ…
コイツがどーなっても知らねェぞ?」

「……」




 
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