椿の華

□第五訓
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「えー、みんな、もう知ってると思うが
先日、宇宙海賊"春雨"の一派と思われる船が沈没した」



「今時は野球だって」


山崎はわかっちゃいねェよ。


「しかも聞いて驚けコノヤロー」


「椿ちゃんこそ、今はミントンだよ」


なにがミントンだァァァ!!
目をキラキラと輝かせて、『ミントン』と言う単語を発する。どんだけ好きなんだ。
でもねぇ、野球っしょ。日本の男児は野球だろーがぁ。坊主頭のところがこれまた良かったり、ね。


「なんと奴らを壊滅させたのは、たった二人の侍らしい……」



「野球なめんなゴラ」

「別に、なめてないから…」



「…驚くどころか誰も聞いてねーな


トシ」



















第五訓
男にはカエルに触れて一人前みたいな訳のわからないルールがある



















ドゴンっていう奇怪な音とともにすごい、風圧がきたよ。
あ、なんか頭のテッペンからアホ毛出ちゃった。

てか土方さんのせいじゃん。バーカバーカ。



「えー、みんな、もう知ってると思うが
先日、宇宙海賊"春雨"の一派と思われる船が沈没した

しかも聞いて驚けコノヤロー
なんと奴らを壊滅させたのは、たった二人の侍らしい……」

え゙え゙え゙え゙え゙!!
マジすか!?
か(椿)」


おっと一足遅れたぜィ。
つーか、しらじらしい。
真選組のみんなって演技とか下手過ぎるよ。


「しらじらしい
もっとナチュラルにできねーのか」


あたしと同じな意見らしく(珍しく)、再びバズーカを準備した。


「トシ、もういい
話が進まん


この二人のうち一人は攘夷党の桂だという情報が入っている

まァ、こんな芸当ができるのは奴ぐらいしかいまい
春雨の連中は大量の麻薬を江戸に持ち込み売りさばいていた


攘夷党じゃなくても、連中を許せんのはわかる



だが問題はここからだ

その麻薬の密売に
幕府の官僚が一枚かんでいたとの噂がある
麻薬の売買を円滑に行えるよう、協力する代わりに
利益の一部を海賊から受けとっていたというものだ

真偽のほどは定かじゃないが
江戸に散らばる攘夷派浪士は噂を聞きつけ
『奸賊討つべし』と暗殺を、画策している


真選組の出番だ!!




 
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