Novel

□匂宮兄弟の零崎捜査
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拝啓 武留


一週間前に編入した氷帝学園で、バッドタイミングが重なりに重なって、僕はなんでかテニス部のマネージャーになってしまいました。

探し人は見つからずだし、部長は潤さんみたいだし、頗る苛立ってます。

僕の胃に穴が開く前に、早く潤さんの仕事を終わらせてきて下さい。

敬具 大和

追伸
もう少し漢字を使ってください。






1.「無言は肯定と解釈するぜ?」





「匂宮、テニス部に入れ」


「嫌です。放課後には用事があります」


「それはなんだ」


「何故先輩に話す必要があるんですか?」


「じゃあさっ、用事のない日でいいからやらない?」


「鳳先輩、僕に用事の無い日なんてありません」


「跡部も無理強いするなよっ!匂宮もさ、放課後に残れない理由を話してくれればこいつも諦めるから」


「………」


なんでこんなことに…あぁ、僕はどこで間違えたのでしょうか。

生まれたこと?それはその、不可抗力だ。

じゃあ潤さんの依頼を受けたこと?世界最強のあの人の依頼を、どうやって断れっていうんだよ。

じゃあやっぱり、あの時油断していた僕のせいですか…あぁ、胃が痛い。

 
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