小説 参

□朧月夜に舞う蝶は 4
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「なぁ〜‥セイラ、なに怒ってんだってばよぉ〜?せっかく任務帰り1番にセイラを迎えに来たってのに。」


「来るの早過ぎ!アカデミーの皆に笑われたじゃない!ナルト兄ちゃんのバカ!大ッ嫌いッ!」


「だ‥大嫌いって‥ゴメンってば、なぁ、悪かったってばよ。機嫌直してくれよ。」




腰まである 美しい金色の髪を揺らし、プンプンと怒って先を歩いておられるのは、木の葉の里で

知らない人はいないであろう娘さん―― 名を世羅(セイラ)様といい御歳5才にあって、アカデミートップ

の成績。このまま御卒業の運びとなれば、世羅様のお父様と 依然指名手配されております、抜け忍の

うちはイタチ様の記録を 塗り替えることになろう、という快挙であります。



そして、そのセイラ様を心配そうに見守りながら歩くは、木の葉エリート忍者の一員に名を連ね

セイラ様のお兄様である うずまきナルト上忍、18歳であらせられます。



予測不能のドタバタ忍者と呼ばれたのは、もう遥か昔の事。身長178センチに、見事な腹割れ腹筋を含む

引き締まった体躯。爽やかな微笑の向こうに見え隠れする、憂いの瞳。

ピタTヘソ出し忍者服で歩けば、昔のレッテルが嘘の様に 女性からの黄色い声が、上がるのでございます。



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