シャーマンキングの部屋 小説
□夏休み終了。
1ページ/1ページ
8月最後の日。
セミが鳴いている。
7月や8月の本番の夏とは違って、夏の終わりを悲しんで鳴いているかのように聞こえてくる。
もう夏が終わろうとしている、そんな日の出来事。
風が心地良く吹きはじめ、頬をすり抜けていく。
エアコンをつけなくても快適に過ごせる時季になってきた。
夏の風物詩ともいえるものは、続々と棚の奥へと片づけられていく。
そう。
片づけられていく、はずなのだ。
チリーン・・・
「・・・・・・・」
風にのり、ゆらゆらと揺れながら鈴の音を鳴らすある物。
蓮は、その『ある物』を眺め続けていた。
もとい、睨み続けていた。