シャーマンキングの部屋 小説
□もう夏休み。
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青い空、本格的に鳴りだした蝉。
もう完全に夏に突入した。
そして、夏といえば学生恒例の夏休みだ。
「あ〜・・・もう夏休みかあ〜」
バックを肩に掛け、ホロホロは歩きながら独り言のように呟く。
今日は終業式。校長の長い話を聞き、宿題が配布された。
「なんかさー夏休みって感じしなくね!?」
ホロホロは、隣の一緒に下校をしている人物にはなしかける。
「感じがしなくても、夏休みがきたことは確かだ」
一緒に下校していた人物、蓮は、そっけなく返事を返した。
「いや、まあ、そうなんだけどよぉ・・・」
「・・・なんだ」
「なんか、夏休みって実感がわかねえんだよ」
「それで?」
「それで、って・・・」
ホロホロは困ったように口ごもる。
またいつものように自分が語り、それを蓮が流す様に聴いて終わると思っていたから。
「それでどうしたというのだ」
蓮はさらに問いかけてくる。
自分から話を振ったものの、ここまで問い詰められると何故だか話ずらい。
「別に、どうしたとかいうわけじゃないけどよ」
「ではないけど・・・なんだ?」
「今年は早くきたように感じただけだよ。夏休みが」
「爺さんか貴様は」
ハッと鼻で笑う蓮。