夕暮れの土手、
キラキラ光る川
あなたの顏は橙の影に包まれてはっきりと思い出せない。
あなたの口が動く。
私は赤くなる頬を見られないように下を向く。
そんな私を、あなたはただ見て微笑んでいた。
山に沈んでいく太陽。
消えないで。
毎日、そう思っていた。
夕日が沈み、立ち上がるあなた。
小さな私は甘えることを知らず、遠くを見つめて立っていたね。
ふと振り返り、自分より数歩上を歩くあなたの姿を見て、私は瞳を揺らす。
小さく右手を握りしめ、
ただ背中を見つめることしか出来ない自分が酷く小さく思えた。
行かないで。
そんな些細な言葉も言えなかったのだから。
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