BASEBALL BOOK
□俺が奏でるラプソディー/仲沢利央
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毎日の儀式、昼休みにマリア様に祈りを捧げる
購買がすっごく混んでたから、いつもよりちょっと遅い時間になってしまったけど
講堂には誰もいなかったから、ラッキーって思ってマリア様の前に立て膝を付いた
祈りを捧げる時間は好き
心が穏やかになるし
今の俺にとっての支えはマリア様
目を開けると、マリア様はいつものように微笑んでくれた
俺も笑顔を返して
講堂を後にしようとして立ち上がると、いつの間にか隣りで祈りを捧げる女の子
一瞬で、心を奪われた
マリア様の前で手を組んで、祈りを捧げていた君
俺は君の事を何も知らないけど
きっとこのドキドキはマリア様のお導きなんだと変に納得してしまった
お祈りが終わるのを待っていた俺を、君はいぶかしんでいた?
「あの・・・!口説かれて欲しいんですけど」
最初に君とした会話は、告白
君はすっごく驚いてたけど
俺の必死さが面白かった・って
今は二人で、その時の話をする度に笑い合うね
今の俺にとっての支えは、もちろん君だよ
手を繋いで・・・二人、マリア様の前で
終
2007.11.1執筆 2008.7.27公開