01/10の日記
12:03
市丸(遊女パロ)/脱色
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わっちの名前は浮島。
島原の遊女で、おいらんをやっているんでありんす。
本名すらも忘れて、いや忘れようと自分を殺してひたすらひたすら躯を売ってきた。
私を身売りした両親を咎めるつもりはないけんど、私を買う男たちを怨み続けるつもりやし。
いろんないろんな考えや行動からわっちの心情は決まったんす。
誰も、誰も信じないっちゅうんがわっちの"志"…。
「誰…?」
客すらも帰る丑寅の時刻、わっちの部屋に陰がかかる。
「…こんばんわ、浮島」
わっちの名前を呼ぶんは彼、
「い、ちま…る様?」
「よう分かったなぁ…声で分かるようになったん?浮島、」
よく言うのう、わっちを好き勝手弄ぶんは貴方様やないの…市丸様。
「今日はどういった御用件なんどす…」
「なんもないんやけどなァ…浮島に会いに来たかったんよ。あかんかった?」
わっちの心をむりやり開いた貴方様を、嫌がる訳がないに決まってるさかい…意地悪な質問でありんすなぁ。
「そんな訳あるわけないでしょう、市丸様はわっちの想い人なんどす。嬉しおす」
本音を混ぜて伝えたけんど、しょせんは遊女の戯言やさかい。
市丸様は更に深い笑みを浮かべて
「ボクがあげた簪、よう似合っとるやん。つけてくれるなんてええように考えてええの?」
そういって漸く抱きしめて下さるんどす。
遊女の戯言となりて、
(貴方様の前では只の女になりたひと、)
(思う事は罪でありんすか…?)
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…遊女の口調がわかりませぬ。
すみません精進します。はい。
結菜
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