ユメ02

□歪すぎる愛
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「何で逃げんだよ、ああ?!」




痛いのは嫌いなの。貴方は気に入らなかったら殴る、蹴る。痛い、痛いの。元の肌の色が分からないくらいの内出血。その上に更に殴る。もう元に戻る気配もない。腐ってく。



嫌、嫌!!



彼に捕まった瞬間に理解した。…死ぬのかな。やりたい事沢山あった。彼とも普通の恋人になりたかっただけなのに。枯れた涙が溢れてきた。あ、悲しいんだ。私、







***







泣いた。殴っても蹴っても閉じ込めても何も言わなかった、泣かなかった奴が泣いた。何故?いきなりすぎる。何故、何で、どうして、分からない、なんで?どうすればいいのか分からない。



痛い?
(じゃあ何で今まで、)

辛い?
(おれが強いてる、)

悲しいのか‥?
(   、)

ああ、おれは、ただ、誰にも、 。






ごめん、ごめん、悪かった。おれはただ、誰にもお前をとられたくなかっただけなんだ。不安だったんだ。「‥ごめん、」






***






「謝らないで、」
私の受けたことが全部無駄になっちゃうじゃない。もういいの、疲れたの。あれも貴方の愛だと信じてる。だけど、もう、嫌なのよ。私に優しい愛を頂戴。






殴られても蹴られても、好きなモノを好きなのよ。








Fin.






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