ユメ
□嫌いじゃない、かも
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「ほいよ。」
この一言ばっかだ。
ただこの一言だけじゃなく大量の紙まで着いてくる。
まさに無駄な特典、駄付録だ。
だけど、私には反論する権利がなく、ただ黙々と書類に目を通し、名前を書き、判子を押すしかない。
もう何千という程の紙を見、何千万という文字を読み取った。
そろそろ集中力に限界が訪れる。
もう書類を見る気も失せた。
むしろ目の前に書類が存在している事すら、私の気分を悪くさせた。
とりあえず、目を逸らそうと右を見れば、私が使っている机より一回り大きな机に、私より一回り小さな隊長が座っているのだ。
反論できない苛々とか、書類に名前を書きまくってジンジンしている手の痛さとか、とりあえず何でもかんでも込めて隊長を睨んだ。
視線に気付いたのか、隊長が顔を上げてこっちを見る。
「こっちを見る暇があったら、手を動かせ」
そう言ってすぐ目の前の書類に目線を移す。
…何それ、むかつく!!
今現在、ここに至ったのも、元はと言えば、乱菊さんとの賭けだった。
「どちらの方が早くお酒を飲み終えるか」。
当たり前、負けて当然。
今思い返してもどうかしていたとしか思いようがない。
やけだったのかもしれない。
いや、酔っていたのだ。
あんな乱菊さんに勝てるわけがないのに。
見えていた勝負の結果は予想通りだった。
罰ゲームとして、「今までアタシが溜めた仕事やっといて」。
よくあの日番谷隊長が許したものだ。
まぁ、とりあえず、そういう理由で私はここにいる。
勝負を受けた手前断るわけにはいかない。
目の前の時計は、後少しで短針と長針が重なり、今日でなくなる時間が訪れようとしていた。
私は嫌々目の前の紙を見る。
殆どが「対虚戦闘記録」だ。
どこに虚がいました、こんな能力でした、とかそんなものだ。
ここで私たちが目を通し、十二番隊に渡る。
いつの世、どんな時だって虚はいやな物だな、なんて呟いても書類が消える訳じゃない。
しょうがない、やるか。
目の前にあった紙の束はあと、残り十数枚になってきていた。
だけど、それに比例して、手はさらにジンジンするし、眠さで瞼は重い。
すると鼻を擽る匂いがした。
集中していて気付かなかったのか。
そこには、少し冷めたコーヒーが置いてあった。
誰が置いていったのだろう?という疑問は直ぐに解けた、すっかり忘れていたあの隊長だ。
見ると、机に突っ伏している。
(寝てるのかな…)
机に近づくと、やっぱり寝ていた。
よほど疲れたのだろう、と傍らを見ると私より倍くらいの報告書の束が。
(何だかんだ言って無理しいなんだから)
だからもっと嫌になる。
でも、
(嫌いじゃない、かも)
Fin.
‐‐‐
すいませんでした。
何がしたいのかまったく分からない!!
とりあえず、夢主がひっつんに惚れるところが書きたかったはずなのに、
あああ。
「対虚戦闘記録」なんて物は存在しません。
あるとしても私の脳な(
つまり、伝えたかったことは、すみませんということです。
晴香