花の天使T
□〜沖田〜8
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屯所へ戻って副長室で書類を書いてる土方さんに声をかける。
「最近、山崎に大江戸ストアに買い出し行かせてるそうじゃねーですか」
「それが、どうかしたか」
「あそこはマヨが少ないですよ。大江戸スーパーの方がアンタの好きなの多いんじゃないですかィ?」
「別に俺はマヨならいいんだよ」
まーこれは土方さんならすると思った予想通りの答えだ。
続けて俺は畳みかける。
「その大江戸ストアに山崎の、お気に入りの女がいるんです」
やはり反応して土方さんの手が止まった。
「俺も見てきたんですがね。弥生っていって、これがベッピンな女で」
「へェ」
「彼氏はいねーそうですぜ。スリーサイズは…」
「テメェそこまで聞いたのかッ!?」
目を見張って振り向く土方さん。
「教えてくれやせんでした。でも番号とメアド交換してメル友ですぜ」
得意げに俺が笑むと明らかに不快の色を表して土方さんの表情が強張った。
「山崎は“俺の癒し”って言ってますが、ありゃ惚れてますね」
立ち上がった土方さんは庭でミントンの素振りをしてる山崎に向かってく。
思った通りの反応をして行動する土方さんに可笑しくて笑っちまう。
ホント単純で、わかりやすい人だ。
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