花の天使T

□〜銀時〜3
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 某日





「弥生ちゃ〜ん」

「あ、銀さん。こんにちは」



 今日も弥生は変わらぬ笑顔を俺に見せてくれる。



 その笑顔を向けられる度に銀さんがドキドキしてるのも知らないで。




「いつも、ありがとう」

「何言ってるの。弥生に逢えるなら毎日だって来ちゃうぜ」

「もう、銀さんたら」



 そうやって、はにかむ姿も可愛いぜ弥生。



「な、今日も五時あがり?」


「はい、そうですよ」

「んじゃ、その後チョコパ食い行かね? 勿論、銀さんの奢りで」

「え、でも。この前も、ごちそうになったばかりですし」

「いいの。甘党の銀さんに付き合ってくれるの弥生くらいしかいねぇんだよ」

「そうなんですか?」

「じゃあ、その頃迎え来るからな」



 会計を済ませると弥生に手を振って俺は店を後にした。





 鼻歌交じりに胸が躍るなんて、全く年甲斐ねぇと苦笑してしまいそうになる。



 だがそれほど久々に感じるときめきに今までの、ただ欲求を満たすためだけのうわべの恋ではなく本物の恋をしてるんだと思った。





 最初は、いわゆる一目惚れってやつだが惚れてるのは外面だけじゃねぇ。



 弥生の優しさ、真面目さ、奥ゆかしさに惹かれていって常に頭の中は弥生でいっぱいで、弥生に逢いたさのあまり毎日のように店へ足を運ぶ俺がいる。





 いつだったか新八に「爛れた恋愛しかしてなさそう」と白い目で言われた俺は確かに、そんな時期があったのは否めねぇ。



 だからこそ弥生と出逢った事で今までの恋愛遍歴に終止符を打ち、俺の生活が一変したんだ。






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