小説みたいなの

□Trio plus…?
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「なぁなぁ、今思ったんだけどよ」
「なんだよいきなり」
「俺らってよく三人組とか呼ばれるけど、メソはどうなんだ?」




これはある日の掃除中三人組の会話。

「どうって……どう?」
「だからよ、なんで四人組じゃなくて三人組なんだと思う?」
「言われてみれば謎ですねぇ…若いからでしょうか」
「おいナメてんのかおっさん」
部長を掴み上げる暴走族を止めようともせず、ヤクザは考えた。

「浮いてるからじゃねぇかい?あっしらのノリに着いて来れねぇとか」
「そりゃこのおっさんだって浮いてるだろ」
「Σ酷いっ!」

「おじさんの言う様に子供ってぇのも関係あるかもなぁ」
「確かにあいつだけ掃除しなくてもどやされないしな」
「あの役人達が特別扱いでもしてるんでしょうか?」
「あ、ずりぃー」

下らない内容だけれど、毎日毎日この三人は何か見つけては一緒に話をしている。そこには一種の絆があるように思えなくも無いが実際どうなんだろう。

「役人共に聞いてみっか?」
「止めとけよ、またなんか怒られっぞ」
「でも気になりだすと中々ねぇ…」

「「よしお前が行け」」
「私ですかぁ?!」
「言い出しっぺ(?)だもんな」
「気になるんだろ?行ってこいよ」
(ハメられた……!)


仕方が無しに、部長は生前覚えた胡麻を頑張ってすりながらそろそろとエンジェルとデビルに近付いた。

「あのー…」
「何やってんのよあんた!仕事は?!」
「いいいいやあのですね、この問題が解決したらすぐに仕事へ戻らせて頂く方針でしてその」
「問題?」

がなるデビルの代わりにエンジェルが質問を促す。

「どうして、メソも同じグループなのに私達は三人組と呼ばれるのでしょうか…?」
「メソがいつも独りでいるのが気になるんですか?」
「まぁそういう事です…」
「お優しいんですね…グレーの癖に
「聞こえてはならない言葉が聞こえたかもしれないけど敢えて何も言わないわね」
「懸命ですデビル」

何だこいつらは。
「それでは話を戻します。えーと、メソが貴方達の輪に入らないのは色々と理由があります」
「理由があるんですかやっぱ…」

いつの間にかヤクザと暴走族も最初からいたかの様にそこにいた。
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