小説みたいなの

□dog'sgloom
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捨て犬.スカーが家族の一員(?)となり、エルファバの家は一層騒がしくなった。

「スカーっお手!」
「ワゥ?」

今日もエルファバの威勢のいい声が聞こえてくる。


「またやってるの?躾は本とかなくちゃ難しいんじゃない?」
「そんなことないハズよ!フィエロは完璧だったもの、私達の子なんだから出来るわっ!」

僕たちは犬を産んだ覚えはないなぁ。

「それにしてもさ、ただ言葉を言って手を出すだけじゃ駄目だよ」


フィエロはスカーの前足を手で前に出させて、お手の練習をさせる事にした。

「こうやって、まずしなきゃいけない事を覚えさせないとさ」
「へぇー…」



そんなふうに、犬と触れ合うエルファバを見ていると、フィエロはなんとなくいじけた気分になった。
「付きっきりだなぁ…」
前回エルファバに言った言葉を思い出す。勢いで適当に言った事が、本当にそうなっている気がした。

『君が僕に構ってくれなくなるし!』←transformation?参照
「今思うとかなりヤケになってたんだなぁ…大体元から構ってもらってた訳でもないし」

実は話す時間も大して変わってないのだが、エルファバが自分以外と遊んでいると思うとどうにも落ち着かない。


「僕っていつからこんなに女々しくなったんだろ…?」←このサイトが出来ちゃった時から


更に更に元からの王子様気質から、フィエロは自分の要望はすぐに口から出てしまうのだった。

「エルファバ」
「何?」
エルファバはスカーの左後ろ足を持って点検をしている。

「構って」
ガシャン。

「キャン!」
ブリキの足を落とされ、スカーは悲鳴をあげる。






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