小説みたいなの
□objective
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あぁかったるい。なんで猿なのに服着なきゃいけないんだ。
大体よ、俺のご主人がどっかのお偉いさんになっちまってから、俺の仲間は一匹ずつなんでか背中にでっかい羽がはえはじめてんだ。
どうせなら天使の様な真っ白い奴にしろ。そんな禍々しい奴じゃなくて。
俺が言いたいのはそういう事じゃねぇんだ。なんで猿なんだ。お前ら人間に最も近い動物を実験体にして楽しいか?
まぁだから俺にも羽がはえて飛べるようになるのかと思うと…すげぇ恐い。
そして、その日が来た。
「こいつは召使の猿でチステリーというのだが、鳥に憬れて空ばかり眺めているのだ」
え。俺がいつ空を眺めてたんだ?!っていうか俺召使だったのか!人間使えよ!
…ツッコミ所はいっぱいあるんだが、それより今重要なのはご主人の言葉に乗せられて緑の女が魔法をかけ始めた事だ。
「キーッ!!ゥキャー!キキーー!!」
痛い痛い痛い!!なんだこれおもっくそいてぇ!!羽か?!俺は今から人間とは別方向の進化を遂げるのか?!
「苦しんでる!どうやって戻せばいいんですか?!」
「それは出来ません。呪文の取り消しは効かないの」
なんでぇぇえ?!!何その不便な魔法!!有り得ねぇ!
「やったぞ!」
「すっごーい!」
あぁ痛かった。これで俺は猿じゃなくなっちまったんだな…(泣)
もー知らね。見損なったぜご主人!…という訳で俺はその場の奴等残してさっさとでていった。つもりだった。
建物から出れん!
こともあろうに俺は他の猿達と同じように閉じ込められちまった。ひでぇ。
出してーーーー!!!
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