小説みたいなの

□Let'sbreeding!
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フィエロが犬になってから1ヶ月がたった       






エルファバは、隙を見つけては犬猫百科を眺めていた。

「はぁ…」
時折ため息をつくその姿は、悩ましげな乙女と言えなくもないかもしれないが実際どうなんだろう。


それより問題は、エルファバが未だに犬を諦めてない事だった。


「エルファバー、いるの?入るよ」
「キャーっ!!!」
ノックに続いて開いたドアに、エルファバはついグリムリーを投げ付けてしまった。角がフィエロの額にクリーンヒット。うわ痛そう。


「っ〜〜〜〜…」
「フィエロ!ゴメンなさい大丈夫?!」

と言いつつまずグリムリーを回収。最近扱い酷いかもしれん。

「どうしたのさそんな慌てて…何してたの?」
「ぇあ?!えっと、将来の幸せな家庭について考えてたわ!」
何考えてんだろうか。とフィエロはきっと思ったに違いない。

「…まぁいいや。慣れちゃったよ。僕はしばらく外出てくるから、ここにいてくれる?」
「わかったわ。行ってらっしゃい」


フィエロが出て行ったと同時に、エルファバは軽くため息をついた。

「ついにフィエロがこの生活に慣れてしまったわ…私そういう普通の生活嫌いなのよね」
そう、エルファバは日々の日常をエキサイティングにするのが大好きなのだ!それのせいでフィエロは何度酷い目にあった事か。


「やっぱりここは犬よ!」
そういって窓から外を眺め始めたエルファバ。ひょっとして捨て犬でも探しているのかと思うと、本当にそうだったようだ。

「あ、フィエロだわ。……!!フィエロの歩いて行く先にあるアレは…!!」

どうでもいいが何故そんなに目がいいのか。










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