小説みたいなの

□crazy...
1ページ/3ページ







貴方が好きなの




狂おしい程に    



「エルファバ!来てみろ、猫がいる」
「…貴方に随分懐いてるみたいね。どうしたの?」
「昨日迷い込んで来てさ。ちょっと遊んでやったら離れなくなっちゃった」

エルファバは無言で黒いその猫を見つめる。と、突然猫がビクッと身体を震わせてその場から走り去っていった。

「?どうしたんだ?」
「お腹が空いたのよきっと。私餌をあげてくるわ、貴方はここで待ってて」


フィエロは、気付いていない。立ち去るエルファバの瞳に、凄まじい狂気が宿っていた事を。



「おかしいな、さっき餌をやったばっかりなんだけど…」




猫は、その日から来なくなった。






 
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ