小説みたいなの

□Afterwards....
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大切な人を失う苦しみは


二度と嫌





「…ネッサ…グリンダっ…ディラモンド先生…」
信じられない様な悪夢に、エルファバはうなされ続けていた。
時々掠れた声で妹や親友の名を呼び、それが側に寄り添うフィエロの胸を酷く痛め付ける。フィエロは、冷たくなってしまった自分の手でエルファバの手を握った。

「……フィエロ…?」
「大丈夫?苦しそうだよ」
「ごめんなさい、起こしちゃったわね…」
はぁ、とエルファバが大きくため息をついた。それが悪夢から逃れられた安堵からか、深い悲しみと苦しみからかはわからない。

「貴方がいなければ、私はとっくに死んでしまっているわね」
「ずっと側にいる。僕だって君がいないと生きていけないよ」

突っ張る両腕をなんとか動かし、フィエロはエルファバを抱き締めた。


「…怖いの…」
「え…?」
「これ以上失う事が…これ以上深い闇に突き落とされる事が…!」
震えるエルファバの細い体が少しでも乱暴にすれば折れてしまいそうに思えて、フィエロは酷く悲しくなった。

「君は辛い目に会い過ぎだよ、エルファバ……でも、よく聞いて」
エルファバの涙を掬いながら、フィエロは続ける。

「君は大勢の人を救った。グリンダも、僕も。今度は、僕が君を助ける番だ。…絶対、離れない」
「…っありが、フィエロ…!!」











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