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□恋と渦のなかで
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「出口ならあるよ?」
後ろから聞き慣れた声がする
微かに思い出されるあの時の声
『ばいばい…少年』
でも生かされた僕は…再び出会ってしまった
『なんで』
『伯爵の屋敷にあった鏡からきた』
『アレン…』
そう静かに呼ばれる
『アレンッ…』
そう熱く呼ばれる
「出口ならあるよ?少年」
「「ビン底(めがね)」」
ふいに現れた青年にラビとクロウリーと姿が違うから気付けなかった僕の声が揃う
「え、そんな名前?」
なんてふざけながらニヤッと笑って僕の頭に手を置いた時のたばこが彼だと訴える
「どうして生きてた…?のっ!!!」
ゴンッといい音がなった彼からの頭突きに頭抑え目の隅で彼を見つめていれば白い彼からいつもの…僕を殺した彼になった
「出口欲しいんだろ?やってもいいぜ?」
「ど?あの汽車の続きをこっちは《出口》を、おまらは《命》を賭けて勝負しね?」
「ノアは不死身だと聞いてます。どこがイカサマ無しですか」
「あははははははは!!!」
「!?」
「っと…失礼。なんでそんなことになってんのか知らねェけど…オレらも人間だよ?少年…死なねェようにみえんのはお前らが弱いからだよ!!!」