!!

□恋と渦のなかで
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グイッ

「!!」

ほんの一瞬だった

「アレン!?」

「モヤシッ!」

聞こえる仲間の声

「…ア…レ…ッ…」

遠くなる声に違和感を感じふと目を開ければ

目の前にティキがいた

「……よかった…」

「…ティキ?」

「お前は連れて帰る」

「はっ?」

「他のエクスシストは殺してもお前は連れて帰る」

「なっ!そんなことっ!」

「させないか?なら…本気でかかってこいよ?」

「て…ィ…ん!!」

「俺はお前を本気で連れて帰るつもりだからな。お前も仲間が大切なら本気でこい…」

俺を…殺す勢いでな

それは言わなかった。

わかってたから

言っても無駄だろ?

さっき俺は自分で言った。

《人間》だと

死ぬことは恐れない

今更なのだから…

だから…今この腕のなかにいるこいつに殺されるなら俺は幸せだと思う

だが…出来るか?アレン…お前に…

だからこそ…俺は敢えて言わずにいてやるよ

お前が俺を殺せるように…

いや…お前以外を殺して連れて帰るために…

俺はお前を手に入れる
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