言の葉

□生きて
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「言ったのに‥ずっと、一緒だって、‥言ったのに‥っ」

「‥‥‥」

「皆‥僕を捨てていくんだ
‥グレミオも テッドも、きっと父さんだって‥っ」

弱くて脆い マクドールはまだ子供なんだ

「‥して、グレミオは僕を裏切ったの‥?
僕がワガママだから?解放軍なんかに入ったから!?

「マクドー‥」

「‥ャだよ‥捨てないで‥置いてかないで‥っ
‥グレミオが居ないと僕は‥生きていけない‥っ」

「‥生きていたくない‥っ」



初めて聞く 彼の拒絶






「‥何、馬鹿なこと言ってるのさ‥」

「‥?ルック‥痛‥」

イラつく

「解放軍リーダーだろ?
一人や二人死んだぐらい何さ。」

「‥‥‥っ!」

「‥ルックには、分からないよ。
グレミオは 僕の、大事な‥っ」

「‥分からないよ」

分からない。

どれだけ長い時間を過ごして 相手のために死んだのか。


その長い時間がそこまでさせたのか。



「僕は‥死なない。」

「‥‥‥?」

「何があっても、何をしても生きるよ」




だから








「生きていたくない、なんて‥いうなよ」



願う。




生きて欲しい。


‥僕のために。







どんなことをしても生きて欲しいと 守りたいと思った。









「僕は絶対死なないから‥終わった後、また僕に逢うために生きて‥」









少年は 姿を消した。





全てが終わった後 一人で







ただ分かることは 彼が生きているということ‥―











end.
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