言の葉

□雨の日
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(あげても、ってのが引っかかるけど・・)

「一生のお願い」

とだけ僕は言う。
別に何言ってあげても良いんだけど途中で面倒になって懇願の意志だけ表した。

「・・ヤダよ」

言うなりルックは回れ右をして城の中へと歩いていく。

「ありがとルック。ココアは砂糖なしね。」

「ヤダ、って言ってるだろ!?」

あくまで拒否を通すルックの背中にぎゅう、っと
抱きつくとルックの足の早さが少し遅くなる。

「一生のお願い!」

「・・・今日だけだよ」

力一杯言うとルックは呆れたように息を吐く。
テッド直伝『一生のお願い』は本当によく効く。

「まったく・・何で僕が。何なのさ君・・」

「甘えてるんだよ」

すでにおぶって居るような状態のルックの頬に頬摺りすると「・・知ってる。」と囁かれる。




甘えるのは ルックだけ




今の僕が甘えれるのはルックだけ





それも全部ルックは解ってくれてて、
最後にはいつもお願いを聞いてくれるから 
ついつい甘えてしまって まるで子供に戻ったみたいで困る。

「そんな顔をしてるなら犯すよ」

「・・・・そんな顔ってどんな顔さ」

自慢じゃないけどこれでもあまり表情を表さない方だと思う。
そりゃもうルック並に。

「とろけそうなバカ面」

「・・・・・・・悪かったね。不細工で。」

「不細工なんて言ってないよ。
バカ面って言ったのさ。まぁ、僕と比べたら不細工だね。」

鼻を摘まれて不機嫌な僕をルックは上機嫌で遊ばれた。
正に形勢逆転。

「・・・さっきまでヤキモチ妬いてたくせに・・」

「何か言った?」

「何でもない・・」

「ふぅん・・?」

ニヤリと笑ったルックが聞こえていたのは知っているし、
始めの会話をリピートするような台詞を言ってしまった事を少し後悔した


けど


とりあえず今は許しを得た僕はルックに甘えることに専念する事にした。









.end





後記
甘々で!
久しぶりの坊視点♪
坊ちゃん面倒くさがりだなぁ〜。
なんかこう『温めて』ってのがちょっと裏が有りそうで書いてて楽しかったです(笑)
ルックの愛情は痛い、と。スキンシップも過激で!!
恋人の頭を怯むことなく殴るルックが好きvvV(笑)
仲が良い感じで萌え♪
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