言の葉

□右手をつないで
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「だから君の隣に居るのも嫌なんだ」

「ははっ 戦闘の時はマクドールさんMレンジ攻撃だからナナミと3人で後ろですよ〜」

「・・ナナミの隣に居とくよ」

「マクドールさんて実は以外と頑なですよね〜」

「君が嫌いなだけだよ」

躍を返して席を離れようとすると右手を掴まれる

「―――っ!!??」

バシィ!!


手を叩く音が辺りを占める。
近くにいた何人かはこちらの様子を伺っていた

「マクドール・・さん・・?」

一瞬真っ暗な視界に覆われたけどティオの声で意識を掴んだ

「――はっ、」

肩で 息をする。

「・・・言っただろう?僕は君が嫌いなんだ」




大っ嫌いだ





「僕はマクドールさんの事大好きですよ!えっへん!」

「威張って言う事じゃないよ・・」

ルックが呆れ顔で息を吐く。

「僕は、君が望むなら・・ここの皆が望むならいくらでも手を貸してあげる。
力を使うよ。―でも 慣れ合う気は、無い。」

それだけ告げてその場をそそくさと立ち退いた。








「どうした?顔色悪いぞリン」

ぐっ、と腕を掴まれ相手の腕の中に引き寄せられる

「・・っ・・」

「お、悪い」

軽く会釈してフリックは手を離した。

「・・フリック・・」

「おう?なんか急いでたのか?引き止めて悪かた。」


引き止めた?


「いや・・うん、違うから・・」

大丈夫・・と続けると今度はフリックに頭を撫でられる。

「目が赤いぞ。ちゃんと寝てるか?」

「寝て・・ない・・」


見るのは 同じ、夢


「・・・フリック・・ティオ達に・・」

謝っておいて、と言いかけて止める。
これでティオが僕から離れて行ってくれれば好都合だ。
いつか僕の紋章が大事な柱の命を食べてしまうかもしれないから・・

「ティオ達に、なんだ?」

「ぁ・・良いや・・何でもない・・」

そうか?と確認はしてくるけど変な詮索はしてこない。
フリックのこう言う処は有り難い。

「? じゃあ行くな!」

「うん」

ティオ達の方へ走っていくフリックを右手をヒラヒラと振って見送った。

「・・・・・」







気を付けて     僕の紋章は人を喰うから












「お?ティオどうした?そんなに膨れて」

食堂で珍しく膨れて不機嫌のティオにフリックは肩を竦めた。

「・・・・」

「・・いつもみたいにマクドールに振られただけだよ・・」

「ルック!」

一部始終を簡単に説明されたティオは図星とばかりにルックを窘める。

「それでか。さっきリンも青い顔してフラフラ歩いてたよ」

「疲れるほど嫌われてるな!お前」

「うう〜何でっ!?この僕が痛いほど愛を注いでいると言うのにっ!!!」

「愛が痛すぎるんだよ・・」
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