言の葉

□御主人様よ、命令を
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ギリギリで咳き止められているアソコは辛い。
なんとかその手を払おうと身を捩るが無駄な足掻きだ。
「ひ、ぁ…ぅ…あ」
ヨンはどうされれば耐えきれないか分かっている。
「…う……」
その絶対的支配かの下からスノウが逃れれる筈もなかった。
「…く、の…」
今更だ。
いつだって僕はヨンに汚れ役を押しつけていたじゃないか。
「…から、…精液……絞って、よ…」
聞いて。
にっこり笑ってヨンは締め付けた手を解いた。
「いいよ、スノウ。一緒に…イこう」
また唇が触れた。
今度は宥めるようなキスだった。
「……っ…あ」
熱い吐息が耳に噴いて思い切ってこじ開けた視界には熱に目を潤わせるヨンの姿があった。

(そういえばする時はイくのは何時も僕だけで二人でするのはこれが初めてだ…)

頭が真っ白になる前、そんな事が頭をよぎった。




「……ヨン、生きてる?」
イったと同時身体ごと倒れ込んだヨンをスノウは慌てて起こした。
ぐったりとしてまるで自分の自慰には慣れてないみたいだ。
「………生きてるよ」
死ぬわけない、と愚痴りながらも身体はスノウに預けている。
「…汚れちゃったね。ちゃんと後始末はしないと」
とのろのろと立ち上がり、そしてちらりとスノウの下肢に視線を落とす。
「舐めて……綺麗にした方がいい?」
「……!いい、それくらい自分で洗える!」
「そう?でも昔は…」
「いいから!!」
昔は…に続く台詞に思わず頭が痛くなった。
(そうだ…昔は口で全部して貰ってたから…。
…………。
本当に僕ってヤな奴だ…)
はぁ、とため息をつくスノウにヨンは何も言わない。
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