言の葉

□「笑わせて」
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「なに変な声出してるの」

「そ、そんなこと言われても・・・っぁん!」

お仕置きだとでも言うように首筋に噛みつかれる。
じんとした痛みはもう痛みではなく快感に変わっているようで不安になる。

(もうヤダ・・・・)

自分がもし女だったなら。


そう考えると不公平でならない。
女だったなら、服を着せられた時点でセクハラだ何だと訴えれただろうものの
男同士なら一言そんな訳ないと言い切られたらどうしようもない。
いっそ女だったならこんな事をされる事もなかったかもしれないが。


「・・・・・綱吉。聞いてた?僕は笑わせてみて、て言ったんだけど。誰も発情しろとは言ってない。」


その上この言い草だ。

(そんなこと絶対出来っこないってわかってるくせに)


ようやく飽きたのか手が尻尾から外れる。
ほっとしたのも束の間、するりと細い指先がパンツの中に入り込んできたかと思うと
一気に剥ぎ取られてしまった。
ただでさえスカートですーすーするのにこれでは風邪を引いてしまいそうだと思った。

「尻尾ってさ、やっぱり直接肌に付いてる方が可愛いよね。どう。入れてみない?」

と言われたのは尻尾付きバイブだ。



・・・・風邪どころか。足腰立たなくされてしま
うのは必須。
懸命に腰をずらしてその指先から逃れようとしたけどもう片手で腰を掴まれてはそれも出来なかった。

「出来ないなら大人しくしてなよ」

もしかしたらこれは草食動物という群れる物への苛立ちをツナに当てつけているのかもしれない。
思いながらツナは不安定な意識の中ヒバリが笑う方法を探していた。

「・・・っ・・」


ぎゅ、と回した腕に力を込める。
ヒバリに似合う学ランはしわくちゃになっていることだろう。


「観念したの?」


少し つまらなさそうな顔をしたヒバリにツナは自分からキスする。


柔らかい感触は反則だと思いながらもまた甘い味はヒバリから感じる味なのか 自分の口の中が甘いのか 測りえずにいた。






「・・・・・綱吉、なに」

目の前の男は笑うどころか放心だ。

「ぁ、のっ、・・俺からその、キ、キス・・・したら喜んでくれるかなって・・・・」

勿論保証のないものだったけど。

「・・馬鹿じゃない 君」

「ぅ・・っ」

「君なんかにされて嬉しいわけないでしょ。喜ばせたいなら赤ん坊連れて来なよ。自惚れるのはやめてくれる?」

「うう・・・っ」

どうしてこの男は痛いところを抉るのか。
自分が馬鹿なことぐらい等にツナもわかっている。


(だって他に思いつかなかったし・・・・)

  
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