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□君と目覚める朝
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任務の帰りはまさかの野宿
残念ながら宿は取れず、火を囲みながら暖を取る。
「ミーねむいですー」
「おいこら、王子が寝るんだからテメーは起きてろ」
「だって疲れたんですよー」
「てめーなんもしてなかっだろーが!」
「あれはぼうしが、じゃま…で……」
ふら
ふら、
コテ
カエル帽子がぼふと音を立てて肩への重みが増す。
「てめーなんのつもりだ」
「す………むにゃむにゃ」
「おいコラ」
カッチーン
ナイフでぐさりと背中を刺してやろうとした時だった。
「センパイ……あったかいですー」
ぽろ
思わずナイフを地面に落とす。
(はァ…………)
大きく溜め息をついた。
(今夜も徹夜か)
王子の肩借りられるヤツなんてお前くらいだかんな。
君と目覚める朝
「よく眠れましたー」
「てめーやっぱり殺しとけばよかった」
フランにどきどきするベル!