It's my life

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「留学…するの」
「……」
「ずっと迷ってて…でもチャンスだと思ったから、この前大学に返事した」
「『行きます』って?」
「…うん」


まともに顔が見られなかった。怒るかもしれないし、嫌われてしまうかもしれない。怖くて、もう何も言えなかった。ちゃんと覚悟したのに。

…沈黙を破ったのは貴方だった。

「行ってこいよ」
「え?」
「いろんなもの見て、学んでくるチャンスじゃん。チャンスは、逃したらそれっきりだし」

恐る恐る、顔を見た。

…貴方は微笑んでいた。

私は、この人をおいて日本から出ていってしまう。

こんなに優しい人を。

…この人を、自分に縛りつけていていいの?


「…別れよう?」

思わず口走った。

「…俺、待ってるよ?」

どうして、また優しいことを言うのだろう。顔を背けて一息に告げる。


「私に縛りつけたくないの。幸せになってほしいの。忘れていいから…っ!」


続きは言えなかった。貴方に強く抱きしめられたから。


「…忘れないよ」
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