Lyric

□Birth
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「何の唄?」俯く人に尋ねる
無駄だなんて知っていて それでも彼を知りたくて

「新しい唄」とだけ言って
目も合わせずに ギターに夢中

そんな彼を解っていた だけど気付いて欲しかった
寂しさに耐え切れなくて 思わず部屋から飛び出した

ねぇ 見て? 貴方の知らぬ間に
ずいぶん遠くまで来たよ
追いかけて来て この腕を掴んで
「ごめん」って 笑ってよ


見慣れない どんな街かは知らない
押し潰されそうになって どうにかやっと前を見る

"ひとりぼっち"に ただ怯えて
苦手になってしまったようで

例えば手を繋ぐ事で 互いに痛み分け合って
生きている事に気付いた 生きていきたいと思えた

ねぇ 見て? 貴方の知らぬ街
夜の顔して佇む
追いかけて来る 宛もないままに
立ち尽くす 涙声


愛しい声に振り返れば
息を切らした彼が
追いかけて来て
この腕を掴んで
「ごめん」って 笑うの

『ねぇ 聴いて? 今日の為の唄を
遅くなって ごめん』って
照れくさそうに 告げるその手には
いびつな五線譜

部屋に響く 彼の唄は
今日の奇跡を祝って
不器用なその優しさにやっと
気付けた もう泣かないよ

生マレテキテクレテ アリガトウ
出逢ッテクレテ アリガトウ

彼のくれた言葉を
心から 返せますように

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