綻ぶ桜
□幸せの意味
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『なぁ、今一人?』
「ぁ…連れがいるんで…」
『ふぅん、でも連れなんてほっといて俺らと遊ぼーよ』
『こんな可愛い子を一人にさせるなんてバカだよね』
「ちょっ、離してくださいよ!!」
団吾の顎を一人の男が持ち上げて、笑った
『そんなこと言うなよ』
「やっ!離し、んっ!?」
男達の間を抜け、団吾の所に向かっている時
団吾は無理やりキスをされていた
「何やってんだぁぁあ!!」
気付いたときには、服から武器を取り出して男達を殴り飛ばしていた
畜生!!守り抜くと言ったくせに…
「団吾!!」
力が抜けて、へたり込んだ団吾の腕を掴んで、店からでた
「大丈夫か?」
「っ…ヒック…」
公園のベンチに団吾を座らせて、震える肩を抱き締めた
「団吾…悪い…俺がお前を一人にしたから…」
「紋武君…ヒック……キスして…グスッ……口の中が…気持ち、悪いんだ」
ゴシゴシと涙目で乱暴に唇を拭う団吾の腕を止めて、キスした
「ん、ぁ…んんっ……」
「だ、…んご…」
キスの最中に団吾が流していた涙は見なかったフリをした
「…紋武君…ありがとう…」
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