綻ぶ桜
□真夜中出会い
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夜10時から早朝5時までが僕の勤務時間
人と触れ合うのが苦手だから、時間指定でバイトを申し込んだ
暇だけど
バイトの内容は完璧に覚えてる
売り切れたものは無いかな、と思ってレジから出たとき、お客さんが来た
「いらっしゃいませ」
栗色の髪に目を奪われた
(……///)
慌ててレジに戻って、その人が選ぶのを見てた
(一人暮らしなのかなぁ)
次々とカゴにパンやおにぎりを入れていた
「……なんだよ」
「へ!?ぁ、いや…ιι」
「言っとくけど、一人で食うんじゃねぇから」
「ぁ、はい…ι」
(声に出しちゃってたのかなιι)
しばらくして、カゴが目の前に置かれた
ピッ
ピッ
「なぁ」
ピッ
「はい」
「アンタ初めて見るな」
ピッ
「はぁ…真夜中から早朝までですから…」
「いつもか?」
「はい…色々ありまして…ι」
ふーん、と言ったと思ったらパネルを見てアッと驚いた顔をして、おにぎりを一つ取り出した
「え?」
「これ、やめるわ!ι」
「足りませんか?」
「ぅ……ι」
「……」
「……20円足んなくてな、笑うなよ?//」
「持ってきても大丈夫ですよ?」
「足んねぇから買えねぇって!」
「…ん」
ポケットから20円を出して笑った
「初回サービスです」
ピッ
その人からおにぎりを取って、バーコードを読み取った
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