二つ目

□シャカビーチ
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「獄寺〜。休憩、先に入るかー?」
ツナが出前に出てすぐに、店主から、人も引いて来たし、順番に休憩に入ってくれ。と言われた事を獄寺に伝えた。
「野球馬鹿!十代目がまだお仕事をなさってるのに、先に入れるか!!」
「だよな。お前ならやっぱり、そう言うのな。」
じゃあ、お先にな。山本はエプロンをはずして、裏口から出た。
オープンドアで冷房を入れててもキンキンに冷えてる室内ではないが、外に出た瞬間に温度差が違うのが分かった。
「本当に、夏なのなー。」
グッーと背伸びをして、休憩に入る前に注文したかき氷をシロップと混ぜた。
「あ…そうだ!」
裏口の木陰で涼んでいたが、立ち上がり、砂浜に出た。

砂浜に行くと、女の子達に何度か声をかけられるが、いつもの笑顔で誘いを断り歩き続けた。


「ツナ!!」

「あれ?山本!!」
山本はツナを見付けた。
「どうしたの?あ!もしかして、俺が遅いから?」
「ううん!今、休憩中なのな。…でも、何でツナがここに?」
ツナがいたのは、“迷子センター”だった。
この海岸では、“救護センター”と“迷子センター”を分けていた。
怪我人や暑さで具合いを悪くした人が行く“救護センター”で親とはぐれて泣いてしまう子をあやしたり、しっかり付いて見てあげたり出来なかった時に何かあっては大変と言う考えからだった。
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