二つ目

□シャカビーチ
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「お客さ〜ん。従業員へのナンパはご遠慮願いますー!!」
これで勘弁して欲しいのな。山本が炭酸飲料のボトルをテーブルにドン!!と置いた。
「すいませんっ!これ、三番テーブルに運ぶのお願いします。」
獄寺が、ツナをテーブルから放してトレーを渡した。
「何だよ!俺達はまだ…―Σ」

「ツナに」 「十代目に」
『気安く触ってんじゃねーよ。』

ツナが放れると同時に獄寺と山本は笑顔を消した。
青年達は、いそいそと勘定をして、店から出て行く。

「二人共、ありがとう。…ごめんね。」
「いんや!ツナこそ、大丈夫だったか?」
「あのさ…山本、さっきのペットボトル…。」
「大丈夫なのな☆」


「うおっΣ」
「何だ?!温いし、炭酸っっΣ」
山本が渡した炭酸は、休憩時間にと店主から貰い、冷蔵庫に入れたばかりの温いもので、テーブルに行くまで振ったのだ。


「十代目…やっぱり暑いかもしれせんが、パーカー着てもらえませんか?」
「え〜ι」
ベージュのハーフパンツに黒とピンクのタンクトップを重ね着して、黄色のエプロンをしているツナは女の子に見えなくもない。
山本と獄寺は、先程からチラチラとツナに向けられる視線が気になっていた。

「おーい!悪いが、誰か救護センターまで出前してくれないかー?」
店主が、出前の準備をして厨房から出てきた。
「あ!俺、行きたいです!!」
ツナがキラキラと手を挙げる。
「な、慣れてるし、俺が行くのなΣ」
「そうっスよ!こんな暑い中、十代目が行ったら日焼けしちゃいますよ!!」
「大丈夫だよ!救護センターはあの建物でしょ?行けるよ!!それに、俺、まだ出前やってないもん。」
ツナはサッ!とおかもちを持った。
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