最初

□君の好きなうた
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「それじゃあ、また後でねー!!」
「おう!気を付けてな〜!!」
ツナと山本は、頼まれたお使いに出た途中に会い、後で、初詣に行く約束をして別れた。

「う〜…寒いのな…こりゃ、雪でも降るかな!!」
少し、身を縮ませて小走りで家路を急ぐ。

「あ…そうか…。」
ふっと、急に寒く感じた理由に気付く。

今まで、隣にいた子がいなくなったから。だと。

「俺は思ってる以上に、ツナが…ツナが好きなんだな…。」
立ち止まって、振り替える。

ツナをこんなに好きになるとは思わなかった。
知り合って、可愛いな…とはよく思ったが、それは、今までに知り合った、部活関係の体育会系ノリの友人とも、クラスで盛り上がってノルタイプとも違う、おとなしくて、小柄な色白なタイプだったからだと思っていたからだ。

立ち止まってボンヤリしていると、寒さが直で当たる。
「…寒っ…帰るか。」
自然と頭の中に流れて来たのは、最近、町で流れていて、ツナが好きだと言っていた歌だった。
それから、夕飯を食べて再び合流した。
「ツナー!お待たせ!!」
「ううん!俺も、今来たとこだから!!」
「そうか?」
「山本?」
山本が、赤くなっていたツナの頬に触れた。

ピト

「うおΣ熱っ!!」
「あはははっー!!」
ツナは、山本の頬に、ホットのペットボトルを当てた。
「来るときに買ったんだ。はい。山本の分。」
「ありがとなのな!!」
差し出されたペットボトルを受け取った。
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