最初

□Cherish〜side.山本
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「ツナ―、帰ろうぜ。」
「部活は?」
「今日は職員会議で休み。明日だったら良かったのなー。」
「そうだね。ところで獄寺君知らない?」
「…用事で先に帰るって。」
「そうか。」
「ツナが見付からないから俺に嫌々言ってた。」
「あっははは。」
獄寺の行為を無駄にしたくないと、山本はツナからこの前の返事をもらう事を決意していた。
「じゃあ、ここで。」
「おう。あの…」「山本!コレ…。」
鞄から箱を渡される。
「何だー?プレゼントなら明日だぞ。」
「うん。でも、その前にちょっと…。それ、ラジオなんだ…今夜のさ…11時からなんだけど、聞いて欲しい番組?があるんだ。そのまま電源入れてくれれば聞けるはずだから。」
「分かった。」
「じゃあね!」
そのまま走り去るツナを追い掛けられなかった。
「情けないのなー。」


「…!…今、何時だよ?!」
ベッドでゴロゴロしてると睡魔に襲われてしまった時計を見ると11時30分を過ぎていた。
急いで、ラジオをつける。
【いよいよ、最後のrequestになります!!】
女性にしてはハスキーなDJが悠長な発音で進行する。
【OK!今日のlastは君のrequestの曲にしちゃうよー!!それではー――で、“Cherish”♪】
曲の伴奏が始まる。
【このrequestはradioname○○○くんや▽▽▽っちから!messageも多数!!中から、このmessageを読ませてね☆】
そのメッセージを読みだした途端、山本はラジオを持って部屋を飛び出した。
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