最初

□Cherish〜side.ツナ
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「プレゼント…どうしょうかなー。」
「プレゼントより先にならやきゃいけねー事があるんじゃねーのか?」
「なっ?」
「お前、今、心から笑って、山本に誕生日を祝ってやれるか?プレゼントがどーこー考える前にちゃんと相手の気持を考えてやれ。分かったか?ダメツナ。」
「うん…。」
「で…宿題はどうなんだ?」
「今、やってます!!」
「フンっ。ちゃんとやっとけよ。俺は少し出かける。」
小さな家庭教師は帽子をかぶり直して窓から出ていった。
「よし。」
ツナも気を取り直して机に向かう。
机の引き出しを開けるとラジオを見付けた。
「かけてみようかな。」
電源を入れてみると、流行りの曲が流れてきた。
しばらくして、リスナーからのメッセージを終えて流れてきた曲のサビのところになった途端ツナは耳が放せなくなってしまった。
曲が終わってもツナにはその曲が鳴り響いていた。
山本に告白された日のように。
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