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□After story -family- 前編
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あれから幾月が過ぎ…
揃っての休日、海鳴にやって来たなのは達。
なのはとユーノの間にヴィヴィオ。3人で手を繋ぎ歩く姿は、傍から見れば仲睦まじい家族そのものである。
実際血は繋がっていなくとも家族である事は間違いないのだが。


「ねぇ、なのはママ」
「どうしたの?ヴィヴィオ」
「ママのおうちってどんなとこ?」
ヴィヴィオは喫茶店など行った事が無いので簡単に答える事にした。

「う〜ん、美味しいお茶とかお菓子が食べられるお店…かな?あと、ヴィヴィオの好きなキャラメルミルクもあるんだよ?」
「ほんと!?たのしみ〜♪」
「良かったね、ヴィヴィオ」
嬉々として笑顔になる義娘に語りかけるその顔は、まさしく父親のそれだ。

「ん?」

そこで先程からヴィヴィオの歩くペースが落ちている事に気付く。
「ヴィヴィオ。足、疲れたかい?」
「うん…ユーノパパ、抱っこ〜」
当然、ヴィヴィオに上目遣いでお願いなんかされたら断れない訳で。

「いいよ、おいで」
「ありがと、ユーノパパ」
「どういたしまして」
「良かったね、ヴィヴィオ。パパに抱っこして貰えて」
思わずユーノの溺愛振りに横でなのはがクスクスと笑う。
「ユーノ君、頬っぺた緩みきってるよ?」
「えっ!嘘!?」
ユーノは思わず顔に手をやり確認する。
「まぁまぁ、いいじゃない。それだけヴィヴィオが可愛いって事だよ♪」
と、言いつつ内心妬いていたりするのだが…

そうこうしている内に一行は喫茶翠屋に到着した。
そして勢い良く扉を開いた。

カランカラン

「お父さん、お母さん、ただいま〜」
「「こんにちは〜」」
「「なのは!お帰り〜」」
カウンターにいた高町夫妻は入り口へ駆け寄った。
「いらっしゃい、ユーノ君。と…あら?あなたははじめましてよね?」
と、ユーノの腕に抱かれるヴィヴィオを見て桃子は言った。

「あれ?お母さん、私昨日言わなかったっけ?この子がヴィヴィオだよ」
確かに昨日の夜に電話で連絡したはず…となのはは昨日の事を思い出そうとする。

「確かに3人で帰るって事は聞いてたけど、お母さんてっきりフェイトちゃんとはやてちゃんだとばかり思ってたから…」
「あれ、そうだっけ?にゃはは…忘れてたみたい」
するとヴィヴィオの一言が全てを解決してくれた。
「ねぇユーノパパ、このひとがなのはママのママ?」


「…………」


士郎と桃子は暫し沈黙する。
そこで士郎はふと疑問に思った事を尋ねる。
「ヴィヴィオちゃん、今いくつだい?」
「ヴィヴィオ、6さいだよ」
それを聞いた士郎は、少し考えた後納得したように頷き、事の次第を理解したようだ


「なるほど…な。大体の見当はついた」
「えっ!?私達まだ何も言ってないよ?」
「なのは、経験者は語るってやつよ♪」
「まぁ…そういう事だ。とりあえず積もる話は後にして一先ず上がろう」

なのはは今回の事件の事、ヴィヴィオを養子にした事など全てを話した。
そしてヴィヴィオの事は高町夫妻にも無事受け入れられた。
それとさらにもう一つ大きな問題が残されているが……

to be continued...

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