LONG BOYSLOVE

□君のトナリ―永遠の楼閣―
3ページ/6ページ

「俺はそろそろ部活に行くけど、不二も英二と必ずきてね。」
「うん・・・えっ?!」
タカさんそう言って教室を後にした。その入れ代わりに英二が入ってきた。

「・・・・・・・。」
「いつからいたの?」
「・・・初めのほうから。」
「立ち聞きとはいけないね。」
「ちがっ・・!!」
「うそだよ。」
バツが悪そうにうつむいた英二が“チラッ”と僕を見た。
「俺・・心配するのもダメなの?」
「・・・・・。」
「俺・・・不二のことが大切だから・・・大切だから!!」
聞いている僕の方が痛くなるような言葉だった。僕は英二の傍に行き、肩にもたれかかった。
「ごめん・・・ごめんね。英二・・・」
僕がひどい態度をとっていたのも、英二が心配してくれているのもわかっていたのに・・・
苦しかったから優しく出来なかった・・。
「不二っ!手塚が不二のこと嫌いになるわけないよ!手塚は、不二のこと大好きなんだから!!」
頭を撫でてくれる英二の手に安心する。僕は泣きそうになったけど“グッ”と我慢して心から笑った。


『ありがとう、英二。』
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ